TOEIC リスニング対策の海外ドラマ:職場ものと映画
TOEIC は職場と日常のビジネスを軸にした試験です。TOEIC リスニングの四つのパートそれぞれに合う職場もののドラマ、映画、ビジネス系リアリティ番組を勧め、対策期間中の使い方と、ドラマでは補えないことを説明します。
更新日 2026年10月10日
TOEIC が問うのは職場の英語です。会議、部屋の予約、注文の処理、空港や店のアナウンス、メール、お知らせなどです。だから TOEIC に最も役立つのは、キャンパスものや恋愛ドラマではなく、職場もののドラマです。リスニングはスコアの半分を占め、問題形式がとても決まっているので、ドラマが最も役立つのはこの半分です。リーディングは主に文法と演習で決まり、ドラマはあまり役立ちません。
結論から言うと、リスニングのメインリストは The Office、Superstore、Abbott Elementary です。見るべき映画は The Intern(マイ・インターン)です。ビジネスの交渉と数字には Shark Tank を見ます。イギリスなどのなまりには Ted Lasso を足します。
TOEIC で何が問われ、ドラマはどこで役立つか
最も一般的な TOEIC は Listening and Reading テストで、各セクション 100 問です。
- リスニングのパート1:写真を見て、最も適切な描写を選ぶ。
- リスニングのパート2:質問や発言を聞き、最も適切な応答を選ぶ。
- リスニングのパート3:二人か三人の職場での会話を聞き、設問に答える。
- リスニングのパート4:一人の話し手による話を聞く。たとえば電話のメッセージ、アナウンス、会議での報告、ガイドの紹介です。
- リーディング:文と文章の穴埋めに加え、メール、広告、チャットのメッセージなどの読解です。
リスニングの音声は、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアのなまりを使います。別に Speaking and Writing テストもあります。それを受けるなら、ドラマは絵の描写や質問への応答にも役立ちます。
メインリスト:職場もののドラマ
- The Office(US)。製紙会社の日常で、会議、営業電話、客からの苦情、イベントの準備が出てきます。場面は TOEIC のパート3とほぼ同じです。速度は自然で、ジョークが多いので、一回目で全部分からなくても構いません。
- Superstore。大型店の従業員の話で、店内アナウンス、シフト交代、在庫の移動、客のトラブルがたくさん出てきます。パート4のアナウンスとお知らせに合います。
- Abbott Elementary。学校の同僚どうしが頼みごとをし、時間を調整し、予算を求め、問題を解決します。速度は The Office より安定しています。
- Ted Lasso。イギリスとアメリカの両方のなまりがあり、会議、チームでの会話、職場での気持ちがたくさん出てきます。イギリスなまりを補うのに向きます。
- Silicon Valley。スタートアップでの資金調達、製品会議、交渉です。技術用語が多めなので、リスニングにすでに土台がある学習者に向きます。
映画:The Intern が TOEIC に最も近い
The Intern(マイ・インターン)は、定年退職した男性がオンラインのファッション会社でインターンになる話です。会議、面接、報告、同僚へのあいさつ、出張の手配と、ほぼすべてが標準的な職場の英語で、速度はほどほど、言葉づかいは丁寧です。映画を五、六回に分け、毎回一場面を学びます。
ほかに足せるもの:
- The Devil Wears Prada(プラダを着た悪魔):アシスタントが電話に出て、スケジュールを管理し、急ぎの仕事をこなします。テンポは速いです。
- The Pursuit of Happyness(幸せのちから):職探し、面接、営業電話。
ビジネスの交渉と数字:ビジネス系リアリティ番組
TOEIC のリスニングには価格、日付、数量、時間がよく出ますが、ドラマではあまり練習できません。
- Shark Tank。起業家が投資家に製品を売り込み、価格、企業評価、売上、取引条件について話します。数字とビジネスの言葉がいたるところにあります。
- The Apprentice(UK)。チームでビジネスの課題に取り組み、イギリスなまりで、会議、役割分担、報告が出てきます。
リスニングのパートごとの使い方
パート1:写真を描写する
オフィス、レストラン、通りの場面で止め、何が起きているかを英語で言います。TOEIC は Some boxes are being moved や The chairs have been arranged のような進行形の受け身と完了形の受け身をよく使います。描写するときに、これらの文型を意識して使います。
パート2:間接的な答えを理解する
パート2の正解は、質問に直接答えていないことがよくあります。たとえば質問が When is the meeting? で、答えが Didn't you get the email? です。シットコムにはこうしたやりとりがたくさんあります。
練習の仕方:The Office か Superstore を見ながら、A を聞かれて B と答えるやりとりを探します。それを書き留め、その人が本当は何を言いたいのかを考えます。二、三十個集まると、パート2での反応がずっと速くなります。
パート3:職場での会話
会議やオフィスでの会話のあとごとに止め、三つの問いに答えます。何の問題について話しているか。誰が何を提案したか。次に何が起きるか。パート3の設問は、ほぼ毎回この三つを問います。
パート4:アナウンスとメッセージ
Superstore の店内アナウンス、映画の空港アナウンス、電話のメッセージは、どれもパート4の素材です。画面を見ずに聞き、三つのことを言います。誰が話しているか、何を知らせたか、聞き手は何をする必要があるか。
対策期間をどう組むか
試験まで二か月以上あるとき:
- 毎日 20〜30 分、主に職場もののドラマを見て、週に一回 The Intern の一場面か Shark Tank を一話足す。
- 毎週、パート2のような間接的な答えをまとめて集める。
- 週に一回、模擬試験のリスニングを一セクション解き、問題形式とペースに慣れる。
試験まで一か月以内:
- 模擬試験を先にします。ドラマはリスニングのウォームアップとして一日 10〜15 分に減らします。
- 最もよく知っている職場もののドラマだけを残します。新しい作品は始めません。
- 模擬試験で会議室の予約や配達時間の変更などの弱い場面が見えたら、ドラマで似た会話を探してもう一度聞きます。
リーディングには、文法、語彙、すばやく情報を見つける力の練習が別に必要です。ドラマはその代わりになりません。
一つのクリップの見方
- 一回目は字幕なしで、誰が何について話しているかを追います。
- 二回目は英語字幕で見ます。時間の調整、依頼、詳細の確認のセリフなど、よく使う職場の表現を 3〜5 個選びます。
- 三回目は字幕を消して見ます。その表現をリピートし、自分の仕事の場面で使ってみます。
一話まるごと学ぶ必要はありません。会議かオフィスでの会話を二、三分、この三つの手順で学べば十分です。
TOEIC 対策に向かない選び方
- Friends と How I Met Your Mother:主に友だちと恋愛の話で、職場の場面は少ないです。
- Suits と Grey's Anatomy:法律と医療の用語が専門的すぎ、速度も速いです。TOEIC の日常のビジネス場面から遠いです。
- Mad Men:広告代理店の場面は多いですが、1960 年代が舞台なので、言葉が今の職場とは違います。息抜きに向きます。
FAQ
TOEIC にはアメリカのドラマとイギリスのドラマのどちらがよいか
主にアメリカのもので、イギリスかオーストラリアのなまりの番組を一つ足します。TOEIC のリスニングは複数のなまりを使うので、アメリカ英語以外にも慣れておきます。
ドラマを見ると TOEIC のリーディングのスコアは上がるか
あまり上がりません。リーディングは文法、語彙、すばやく情報を見つける力を問い、直接の練習が必要です。ドラマが主に伸ばすのはリスニングです。
字幕はつけるか
一回目は本当のリスニングを練習するためにつけません。二回目は表現を拾うために英語字幕をつけます。日本語字幕では筋を追うところで止まってしまうので、リスニングの練習になりません。
高得点を目指している。何を見ればよいか
Shark Tank や Silicon Valley のような情報量の多い素材を増やし、数字とビジネスの言葉を練習します。パート2の間接的な答えを、すぐに反応できるまで集めます。パート4では、画面を見ずに聞いてすぐ言い直す練習をします。
次の一歩
今日は The Office を一話選んでください。最初の 10 分を字幕なしで見て、A を聞かれて B と答えるやりとりを三つ書き留めます。拾えたら、それをメインの作品にします。拾えなければ、先により落ち着いた Abbott Elementary に切り替えます。